公開日 2020年05月21日
現在、感染症の世界的な流行により、社会では外出制限が実施され、交流活動も少なくなり、人々の気持ちも沈みがちになっています。人との交流不足から不安が生じることは、誰にでもありますが、人との関わりを通して感情や社会性などを身につけていく小児患者さんでは、なおさらです。
このような状況の中、小児センターではあひる型ロボットの「My Special Aflac Duck」が小児患者さんの心を癒しています。
My Special Aflac Duckはアメリカの生命保険会社アフラックとSproutel社が共同で開発したあひる型のロボットです。米国で小児がんの子どもたちに無償で提供され、2019年からは日本の医療機関にも寄贈が開始されています。当院には3月に寄贈されました。
小児がん患者さんの中には、同世代の子どもたちと遊ぶ機会が少ないため、自分の感情を表すことが難しい場合があります。そのような子どもたちが、自然に周囲とコミュニケーションができるようになってほしい、との願いを込めて、このロボットは開発されました。
子どもの膝に乗るくらいの大きさの、ぬいぐるみのようなロボットは、優しく撫でると反応し、音楽に合わせて踊ったり、眠っているのを触って起こすこともできます。7つの感情を表すカードがあり、胸に当てると「クワックワッ」という鳴き声や動作で、それぞれの感情を表現します。
「My Special Aflac Duck」とふれあっている子どもたちは自然に笑顔になり、周りの大人も一緒に笑顔になっています。
あひる型ロボット「My Special Aflac Duck」が、子どもの心を癒し、感情を引き出し、成長させる役割を果たしてくれるでしょう。
眠っているMy Special Aflac Duckを抱っこする 感情のカードを胸に当てています。
小児患者さん
※アフラック社からは、2019年6月にもおもちゃの提供を受けています。
https://www.med.shimane-u.ac.jp/h_docs/2019070500035/