公開日 2022年04月18日
小児病棟保育士 椿敦美
チャイルドライフスペシャリスト 黒崎あかね
3月17日からの約2週間、小児病棟で、絵本カーニバルを開催しました。
入院している子どもたちは、痛みや苦痛を伴う検査や治療を頑張っています。また、感染症にかかりやすいため、人が多く集まるところや集団で行うイベントに参加できません。さらに、コロナ禍で子どもたちは大人よりも制限を強いられる生活を行っています。したがって、成長発達していく子どもたちにとって、特に入院中の子どもたちは病気の苦しみだけでなく日常生活でも不自由を感じています。
そこで、入院中の子どもたちに病気だけでなくコロナ禍の閉塞的な生活から少しでも解放してもらえるように、伊藤忠記念財団「病院・施設子ども読書活動助成」を受けて、特定非営利活動法人「絵本カーニバル」のご協力を得て3月17日(木)から29日(火)まで、小児病棟の多目的ルームにたくさんの絵本を借りることができました。
小児病棟実習中の医学部生にも手伝ってもらい、絵本をテーマ別に分類し、赤ちゃんがであう絵本、のりもの、おいしい絵本、いろんなきもち、冒険しよう旅にでよう、海外でも人気の日本の絵本(日本語版と翻訳版)、ポルトガル語の本など幼児から高学年まで楽しめる絵本を並べました。
病院ではないような楽しい空間の中では、検査や処置により気持ちが落ち込んだ時でも親子で絵本を読むことで気持ちをリセットすることができます。6歳の男の子は、大好きな「のりもの」の本を読んでもらい、繰り返し出てくるセリフを覚えていて「ピンポーン」と主人公になって絵本の世界を楽しんでいました。また、4歳の男の子は、手術後にベット上安静の制限がありましたが、「からすのパンやさん」に出会い空想の世界で遊び、術後の痛みを乗り切ることができました。
コロナ禍の中でもたくさんの方にご協力いただき、楽しい時間を過ごすことができました。
この場をお借りして、心よりお礼申し上げます。これからも子どもたちの健やかな成長を願って、子どもたちとご家族のための取り組みを続けて参ります。
絵本カーニバルの様子