出雲市民フォーラム「島根大学病院の最新治療」2022秋を開催しました

公開日 2022年10月17日

 去る9月25日、コロナ禍により行われていなかった市民フォーラムが約2年ぶりに行われました。日曜日にも関わらず多くの市民の皆様が来てくださり、次の内容について講演を行いました。

①「島根大学病院で行う最新治療の支援体制強化」

  救急・集中治療調整管理センター長 高度外傷センター長 教授 渡部 広明
 

 今日の救急医療は高度に専門化しており、多くの部署が存在します。島根大学病院では効率良く医療を提供するためにこれらの救急関連の部署を統括する救急・集中治療管理センター(通称:ECCOC(イーコック))が作られました。ECCOCでは院外救急部門、院内救急部門、重症管理部門の3つの異なる部門間の円滑な業務調整や、救急医療における安全で安心な医療の提供、総合専門部会の開催による業務の効率化を通じて救急・院内急変・集中治療に取り組んでいます。



②「島根大学病院で治療する心臓病のメリット」
  循環器内科 准教授 遠藤 昭博

 大動脈弁狭窄症は多くの場合加齢変性により、心臓に起こる疾患です。今までは重症度が高く、手術が困難な大動脈弁狭窄症を治療することは難しかったのですが、短い入院期間で傷が小さくて済み、術後リハビリの早期開始が可能で低侵襲な新しい治療法TAVIの導入で治療へのハードルが下がりました。




③「島根大学病院だから提供できる安全な低侵襲手術の実際」
  ロボット支援手術推進センター長 泌尿器科 教授 和田 耕一郎

 2009年に日本で導入されたロボット支援手術が現在島根大学病院でどのように活用されているか、ということが話されました。手術支援ロボット・ダヴィンチは島根大学病院では当初、泌尿器科で導入されましたが、2021年時点ではそれに加え消化器外科、婦人科、呼吸器外科でも使用されています。ロボット支援手術の推進により複数科で低侵襲性、正確性、安全性の向上が見込まれます。



 講演後の質疑応答においては、ご参加いただいた市民の方々から、附属病院や本フォーラムの講師に対して、講演の内容に関する多くの質問を頂戴しました。さらに、日ごろの病院運営についてのご意見などもいただくことができ、今後の病院運営を考えるための活発な議論を行うことができました。これからも島根大学病院は、市民の皆様に最新の医療情報や健康増進に資する情報を提供して参ります。皆様お誘いの上、ぜひご参加ください。
                             
                             島根大学 広報サポーター