公開日 2024年07月11日
7/7(日)に、島根大学医学部臨床小講堂にて今年度最初の出雲市民フォーラムを開催しました。今回は、アンケートでご要望が多い「がん」の中から、罹患上位の乳がん・消化器がんと、新分野の「がんゲノム医療」について、各専門医師が講演しました。
はじめに、乳腺センターの角舎診療教授が、乳がんはこの15年で倍増し日本人女性のがんでは最も多くなっていること、乳がんの種類と薬物療法・手術方法について動画も交え紹介がありました。早期発見できればほぼ完治できるため、40歳以上の方は定期的に検診を受けるよう啓発がありました。
次に、消化器外科の山本徹講師が、消化器がん(食道・胃・大腸〈直腸・結腸〉)について、いずれも初期の段階では自覚症状がほとんどないことから、定期的な検診を呼び掛けました。また、ロボット手術支援機器(ダビンチ)を総合的に導入し、消化器外科チーム全体で手術に臨むことで、相互チェックが可能となりより安全な手術が行えているとの話がありました。
最後に、臨床遺伝・ゲノム医療センターの山本寛斉教授が、昨今急速に進展しているがんゲノム医療について、「遺伝子とは」「ゲノムとは」の基本的なところから説明し、がんの遺伝子を元に適応する薬や治療法を調べる「がん遺伝子パネル検査」を専門外来にて積極的に行い、ゆくゆくは県内で治療を完結できる体制を目指したいとの展望を紹介しました。
講演後の質疑応答では、普段の生活や食生活で気を付けること、ロボット手術後の抗がん剤やがん遺伝子パネル検査の対象についてなど多数のご質問を頂き、病院長の軽快な補足説明を交えながら、各医師が回答しました。
また、アンケートでは「がん検診の大切さを知りました」「自分が病気になったときにいろいろな選択肢があることがわかり勉強になった」「島根県でも最新の治療が受けられるとわかった」といった、たくさんのご意見・ご感想をいただきました。
次回は8/31(土)に浜田、9/8(日)に出雲にて開催予定です。次回も多くの皆さまのご来場をお待ちしております。
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