公開日 2013年04月01日
(平成25年4月:最新治療)
放射線部 MRI検査室 宮井 将宏
昨年末に行われた3T-MRI装置のバージョンアップにより、以下の四つの新しい撮影が可能になりました。これらは造影剤を使いませんので、腎機能低下や造影剤アレルギーの方でも安心して検査を受けることができます。もちろん、MRI検査ですので被ばくの心配はありません。しかし、磁力と電磁波を使うため、患者さんの状態によっては検査を受けられない場合があります。
それぞれの撮影は数分程度ですが、位置合わせや他の撮影などを含めると、1回の検査時問は20分から40分程度です。
1.非造影脳血流撮影
- 脳の血流状態を評価するための検査です。
- 脳梗塞や脳腫瘤の診断に有用です。
- 撮影時間は5分前後です。
非造影脳血流動態検査
左の写真で血管が写っていない部分(青矢印)が、右の輪切り写真で血流も悪くなっていることがわかります(赤矢印)。
2.非造影頭部静脈撮影
- 頭部の静脈を評価するための検査です。
- 脳静脈血栓症や脳血管奇形の診断に有用です。
- 撮影時間は5分前後です。
3.非造影腎動脈撮影
- 腎動脈を評価するための検査です。
- 腎動脈狭窄症や腎移植評価の診断に有用です。
- 撮影時間は6分前後です。
4.非造影下肢動脈撮影
- 下肢の動脈を評価するための検査です。
- 下肢閉塞性動脈硬化症の診断に有用です。
- 撮影時問は20分前後です。