公開日 2011年07月02日
(平成23年7月:最新治療)
薬剤部 土井 教雄
この度、日本緩和医療薬学会「緩和薬物療法認定薬剤師」の認定を受けました。日本緩和医療薬学会は、がんの痛みや症状管理に貢献できる薬剤師を育てることを目的に2007年に設立され、発足してまだ4年目ですが、現在会員数は3,200名と急成長を遂げています。認 定取得には実務歴、所定単位の履修、学会発表、症例報告、試験合格などの要件を満たす必要があり、全国で155名が認定されており、島根県では初めて認定されました。
緩和薬物療法認定薬剤師の役割は、「オピオイド製剤および緩和医療に用いられる薬剤などを中心とする薬剤の情報提供や適正使用のチェックを通した患者・家族への服薬指導・支援」「医療従事者を対象とした薬物治療上の支援」「緩和医療の普及・啓発活動」「病診薬局・保険薬局・薬学の連携推進のための実践およびコーディネート」などであります。なかでも服薬指導においては近年アドヒアランスの概念を取り入れた対応が一般的となっており、患者さんが納得したうえで、不安なく、安全に治療が行え、よりよい時間を過ごすことができるように支援することは重要な役割の一つであると感じています。また、患者さんが在宅などへ移られる際には、保険薬局など在宅緩和ケアチームとの地域連携にも積極的に取り組んでいきたいと思います。今後は緩和ケアの知識のみならず、技能・態度もより研鑽を重ね、よりよい緩和薬物療法が提供できるように頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。