あなたの胸痛の原因は食道にあるかもしれません

公開日 2011年04月04日

(平成23年4月:最新治療) 

消化器内科 清村 志乃 古田 賢司 木下 芳一 

 胸痛は虚血性心疾患を代表とする循環器疾患の代表的症状です。しかし、そのほかにも、胸痛は呼吸器疾患、運動器(筋骨格)疾患、消化器疾患などの様々な疾患で生じる可能性があります。このような心臓以外の臓器に由来する胸痛を「非心臓性胸痛」と呼びます。非心臓性胸痛の重要な原因の一つに、食道への胃酸の逆流が関与していると考えられています。しかし、その有病率や病態に関してはまだ明らかにされていません。
 現在、消化器内科では、胸痛を心配して受診された方の中で、循環器専門医によってその胸痛が「非心臓性胸痛」と診断された方を対象として、胃酸の逆流が非心臓性胸痛の原因である方の頻度を明らかにすることを目的として調査を行っています。胸痛の原因を調べるための検査として、上部消化管内視鏡検査、食道内圧検査、24時間インピーダンス・pHモニタリング検査の3種類の検査を行っています。いずれも外来で可能な検査ですが、調査にご協力いただける場合は無料で行わせていただきます。
 「非心臓性胸痛」と診断された方は消化器内科(火曜日)古田賢司医師あるいは(水曜日)木下芳一医師の外来でご相談ください。