歯・顎・口腔・顔面外傷の終日診療開始

公開日 2012年04月23日

(平成24年4月23日:報道発表)

 平成24年4月23日(月)午後,医学部本部棟4階第二会議室にて,島根大学医学部附属病院歯科口腔外科での,歯・顎・口腔・顔面の外傷に対する診療体制の強化として“本年度から顎顔面外傷治療の専門医が常駐し,歯・顎・口腔・顔面外傷の終日診療開始”に関する公開報道記者発表を行いました。

 歯・顎・口腔・顔面は生命存続のための食事, そして社会生活の基盤となる会話や顔の表情といった大切な機能を担う重要な器官です。しかし,転倒転落やスポーツ,車や自転車などによる交通事故,あるいは殴打による,歯・顎・口腔・顔面の外傷(ケガ)は増加する一方で,島根県では専門の医師が緊急の対応を行い,かつ高度な診療体制を整備している施設が少ないのが現状でした。特に口腔・顔面は複雑な構造と機能の役割を担うので,治療の開始が少しでも遅れると,上手に噛めなくなったり,口が開かなくなったり,歯を抜くことになったり,あるいは歯・顎・口腔・顔面の持続的な痛みや大きな傷跡などの辛い後遺症が残ります。これらを回避するために最も重要なのは,可能な限りの早急な治療開始です。

  早急な専門的治療により,完全に抜け落ちてしまった歯でも,もう一度口の中に生着させたり,顎の骨折は早急な最新の手術治療を行うことで,翌日から食事をとることも可能となります。また,外傷により失ってしまった歯や顎には,今春から歯科インプラントを用いた高度な機能回復治療も保険導入され着目されています。

公開報道記者発表

右から 井川病院長,石橋准教授,管野講師