小児心臓手術実施体制と手術開始について

公開日 2013年09月13日

(平成25年9月13日:報道発表)

 9月11日(水),島根大学医学部附属病院(以下,本院)において小児心臓手術実施体制が整い,10月から小児心臓手術を開始する旨の記者会見を行いました。 小児心臓手術とは先天性心疾患を持つ新生児などに施す手術で,これまで山陰両県では手術体制がなく,手術が必要な場合は岡山県や広島県の病院に転院することで対応していました。そのため患者のご家族には,遠方の病院へ行く金銭的負担や,地元で手術ができない精神的不安などがありました。

 今年4月,小児心臓外科の専門医であり,島根医科大学(島根大学医学部の前身)出身の藤本欣史医師が本院に着任したことを契機に,小児心臓手術の実施に向けて体制強化を進めて,専門手術チームを立ち上げました。手術チームは藤本医師の他に小児循環器医,小児心臓麻酔科医,臨床工学士,手術室心臓外科看護師,NICU,ICU小児心臓外科看護師,放射線技師の約20名で構成されています。

 手術日は毎週水曜日に設定し,第1症例目の手術は10月下旬に予定されています。 藤本助教は会見で「5年後に100例の小児心臓手術を目指して,他の病院や行政と手を携えながら地域の『小児医療の最後の砦』を築いていきたい」と述べました。

藤本欣史助教
藤本欣史助教

記者会見の様子
記者会見の様子