化学療法等で引き起こされることがある「B型肝炎ウイルス再活性化」 の予防を目的としたシステムが稼動しました【2/16記者会見】

公開日 2015年02月16日

(平成27年2月16日:報道発表)

 免疫抑制療法や化学療法の影響等で免疫力が低下すると、B型肝炎が治癒した状態の患者さんでも,「B型肝炎ウイルスの再活性化」を引き起こすことがあります。この再活性化は,劇症化すると救命が極めて困難であるため、日本肝臓学会でも再活性化の予防策を示したガイドラインを作成し,注意を促しています。しかし、免疫抑制療法や化学療法を行う診療科は様々であるため、同一医療機関内でさえ,予防策を院内全体へ浸透させることが難しい状況です。

 そこで、本院では,医師が電子カルテ上で化学療法レジメン(化学療法の治療計画)の指示を出す際に、当該患者さんの検査結果等に応じて、ガイドラインに基づいた必要な処置を促すシステムを構築しました。 

 このシステムは,本年1月から試行運用を開始しており,化学療法を安全に行う体制を更に充実させることができました。

 佐藤准教授は「当該システムによって、病院全体として再活性化予防の意識を共有していきたい」と述べました。

 (記者会見の様子)

記者会見の様子

近藤 雅文(こんどう まさふみ)診療情報管理士、  佐藤 秀一(さとう しゅういち)准教授(肝臓内科)