母体血を用いた無侵襲的出生前検査を開始しました

公開日 2015年11月02日

産科・婦人科    診療科長   京   哲 (きょう さとる)
臨床遺伝診療部 部長   山口 清次(やまぐち せいじ)

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 11 月2 日から、母体血を用いて胎児の染色体異常を調べる出生前検査を開始しました。
 妊婦さんの血液中には、胎盤から漏れ出てくる赤ちゃん由来のDNA が混入していることがわかっています。この妊婦さんの血液を流れる赤ちゃん由来DNA の断片を分析することによって、赤ちゃんの3 つの染色体異常(21 番、18 番、13番)を検出します。これまでの出生前検査(羊水検査など)に比べて、妊婦さんの血液を使用するため、非侵襲的な検査です。現在、全国約50 施設で行われていますが、山陰では当院が初めてとなります。
 具体的には、この検査を希望された場合、当院産科(月~金曜日の毎日可能)を受診して頂き、高年妊娠などの条件を満たした妊娠10 ~ 15 週の妊婦さんおよびそのパートナー同伴で、遺伝カウンセリングを受けて頂き、検査を受ける意味、検査の限界、検査の結果とその後の対応などをご説明させて頂きます。その後、自律的な意思でこの検査を希望された妊婦さんの血液(約20ml)を採血します。検査結果(約2 週間かかります)は遺伝カウンセリング外来で説明させて頂き、検査結果が染色体疾患を疑う結果であった場合には、その結果の意味やその後の確定的検査を受けるかどうかの判断などについて、自ら判断して頂けるように遺伝カウンセリングを行いながら、産科および小児科のスタッフとともにサポートいたします。 

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【問い合わせ先】
小児科外来 : TEL 0853-20-2383