「喘息(ぜんそく)外来」行っています

公開日 2022年10月07日

 気管支喘息の治療は気道の慢性的な炎症を抑える吸入ステロイド薬を基本として、長時間作用するβ2刺激薬や抗コリン薬を加えた合剤の普及により、コントロール良好な状態での外来治療が可能となりました。

 一方で、喘息治療を十分に行っても喘息の発作を繰り返す難治性喘息(重症喘息)が存在し、繰り返す喘息発作は、気道炎症により気流制限を生じ、気道壁が厚く(硬く)なり気道の狭窄が元に戻らなくなります。これを気道のリモデリングといいますが、これは重症・難治化の一因となり、患者さんの日常生活、就労、学業などに大きな支障をきたします。

 難治性喘息に限らず、気管支喘息の症状が残存する患者さんにおいては、2型炎症の評価(末梢血好酸球数、呼気中一酸化窒素濃度測定、血清総 IgE)や、気流閉塞の診断となる呼吸機能検査、胸部 CT 検査などの専門的評価に加え、血管炎、アレルギー性気管支肺真菌症、アスピリン喘息など、背景に増悪・難治化の因子が無いかについての精査が必要です。

 当院の呼吸器・化学療法内科では「喘息外来」を設置し、コントロールが不良な難治性喘息(重症喘息)の患者さんに対して、抗 IgE 抗体や抗IL-5抗体などの各種抗体製剤や気管支熱形成術と呼ばれるカテーテル治療を行っています(図)。

 


 

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内科外来

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