mediVRカグラを用いた内耳性めまいのリハビリテーションについて

公開日 2023年02月28日

 メニエール病や良性発作性頭位めまい症などといった内耳(三半規管や前庭)に原因があり起こる内耳性めまいは、一時的な症状で改善する場合もありますが、慢性的な症状に移行して長期間悩まされる場合は薬物療法や手術治療は有効ではないことも多く、前庭代謝(片方の内耳が障害を受けると、受けていない方との間に左右差を減らそうと調整する機能)の促進や筋力増強のためのリハビリテーションが有効な場合があります。
 当院耳鼻咽喉科・頭頸部外科では内耳性めまいと診断され、希望された患者さんにはmediVRカグラ(メディブイアールカグラ:以下「カグラ」という。)を使用して頂きます。カグラは、患者さんにVR(仮想現実)カメラを装着してもらい、仮想空間を見ながら落下してくるものに手を伸ばす動作を繰り返し行い、身体の空間認識能力を向上させてリハビリをサポートする医療機器です。患者さんはゲームのような感覚で楽しみながらカグラを行うことができ、継続を希望される事が多いです。
 カグラ使用後の問診や検査では平衡感覚の改善、めまい発作やふらつきの軽減がみられ、めまいの起きやすい体勢や状況を患者さん自身が把握できるようになり、生活しやすくなったという声を聞きます。カグラは前庭代謝を促す傾向があると考えられます。
 ふらつきが改善せず困っておられる患者さんがおられましたら、カグラで症状が軽減する可能性がありますので、ぜひご利用ください。


   



◆問い合わせ先

耳鼻咽喉科・頭頸部外科 外来 電話:0853-20-2390