AIによる認知症リスク検査ができます

公開日 2023年06月23日

当院脳神経内科とヘルスサイエンスセンター島根の共同研究で長年行ってきた脳ドックを背景に、松江市の企業ERISAと共同開発した、AIによる認知症リスク検査が受検可能になりました。

認知症リスク検査とは?
2000例あまりの軽度認知障害の方の頭部MRIを数年にわたり詳細に比較し、アルツハイマー病になる方がどのような脳萎縮の変化をするかAIを使った深層学習で分析した結果、3年後の認知症になるリスクを80%の精度で予測することに成功しました。

受検方法(図1)
ヘルスサイエンスセンターで撮影されたMRI画像データを分析ソフトで解析し、数時間以内に結果を返却します(図2)。

  1. 忘れやすさが少しあるが普通に生活されている方:
    ヘルスサイエンスセンターの脳ドック受検に認知症リスク検査をオプションで追加されることをお勧めします。該当施設の脳ドックは詳細な検査と認知機能テスト、動脈硬化リスクも同時に評価するため、結果の信頼性が高く、適切な生活指導が行えます。
  2. 物忘れのため日常生活に支障をきたしている方:
    当院の脳神経内科外来で受検が可能です。通常診療に加え、ヘルスサイエンスセンターでのMRI検査と認知症リスク検査を受けていただきます。かかりつけ医からの予約申し込みの際に「認知症リスク検査希望」とご希望を記載頂くと、事前に検査及び診察予定を調整しご連絡します。
     



結果を受けて
認知症の原因となる因子として、高血圧症、糖尿病、アルコール多飲のほか、食生活、社会活動低下、運動不足、睡眠の質などが関与していることがわかってきています。そして軽度認知障害があっても、回復する方、悪化せずに維持する方が多数おられます。脳の萎縮は生活習慣で改善する可能性があるので、リスクが高めに出た方は生活改善するように心がけていきましょう。


◆問い合わせ先
ヘルスサイエンスセンター島根 電話:0853-20-0649
◆検査についての問い合わせ先
内科学第三事務室 電話:0853-20-2198
◆脳神経内科外来予約についての問い合わせ先
地域医療連携センター 電話:0853-20-2061