脳動脈瘤の治療について~小開頭術~

公開日 2023年06月29日

 致死的な病気の1つとして、脳動脈瘤が破裂することで生じるくも膜下出血があります。脳動脈瘤が破裂すると50~60%の死亡率となり、また20~30%程度で重篤な後遺症を残すことがわかっています。しかし、脳動脈瘤は必ず破裂するというものではないため、当院では(1)破裂する可能性が高いと考えられる方、(2)神経を圧迫して神経症状を呈している方、(3)既に破裂している方(基本的に緊急手術となります)に手術治療をご説明しています。
 手術には「開頭術(クリッピング術)」と、開頭せずにカテーテルを使用する「脳血管内手術(コイル塞栓術)」があり、開頭術は高い安全性と根治性が最大のメリットですが、時として整容面で問題を生じることがあります。
 当院では開頭術に特化した専門施設で研鑽を積んだ専門医が、手術直後から整容面が保たれるように様々な工夫を行っており、治療を受けて頂いた患者さんからも高い評価を頂いています。
 また開頭術は一般的には4~6時間の手術時間を要しますが、当院で行っている小開頭手術は開頭範囲が小さく手術時間も1~2時間のため、身体にかかる負担も極めて少なく、ご高齢の患者さんも早期退院が可能です。ただし、小開頭術の適応かどうかは当院での精査が必要です。
 セカンドオピニオンの体制も整えていますので安心してご相談ください。


◆問い合わせ先
脳神経外科外来 電話:0853-20-2386