【研究紹介】腸のバリア機能低下(リーキーガットシンドローム)の研究について

公開日 2023年07月31日

 リーキーガットシンドローム(LGS:Leaky=漏れる・Gut=腸・Syndrome=症候群) をご存じでしょうか?

 LGSとは、ストレス・虚血による血流障害、薬を含めた化学物質、高脂肪食に起因する胆汁酸増加などによって粘膜機能が低下・阻害され、腸粘膜から本来透過できない大きさの物質や食物抗原が体内や血液中に入ってしまう状態を指します。LGS が非アルコール性脂肪肝炎や腎機能障害、アレルギー疾患や循環器疾患など、様々な全身疾患を引き起こすことがわかっていますが、LGS の検査や診断が難しく、殆ど行われていないのが現状です。

 そこで薬理学講座では、消化器内科と共同で、LGS 検査法の開発とLGS によって誘発される全身疾患発症に関する研究を行っております。ストレスや様々な刺激物質が増えている現代、我々の腸は常にリスクにさらされています。LGSを検出しそれを改善することによって、全身疾患の発症を未然に防ぐことが大切であると考えて、日々研究を行っております。

 

 

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