公開日 2024年09月04日
アイソトープ治療とは、放射線治療の一種で、体内のがん細胞に放射線同位元素(アイソトープ)を取り込ませ、そのアイソトープが放射線を放出し、がんを直接攻撃して治療する方法です。
当院放射線治療科では、このアイソトープ治療の一つとして、希少ながんの一種である「神経内分泌腫瘍」に対して「ルテチウム-177」を使った治療を、この度県内で初めて開始しました。
この治療では、がん細胞に結びつく「ルテチウム-177」を含む薬剤を投与します。治療後しばらくは放射線が体から出るため、投与は専用の治療室で行います(図1)。腎臓への影響を考慮し、治療前後には十分な水分補給を行います。投与翌日に体からの放射線量を測定し、安全な範囲に戻れば一般の病室に移ることができます。
当院では、治療開始にあたり勉強会や関連各科との調整を行い、安心で安全な治療が提供できる体制を整えています。神経内分泌腫瘍の患者さんで、ルテチウム-177治療が適応される可能性がある場合は、まずはその病気を担当している診療科に、かかりつけ医を通じてご相談ください。その後、診療科と放射線治療科にて患者さんに最適な治療方法を検討いたします。
【お問い合わせ】放射線治療科(担当:玉置) TEL:0853-20-2582