公開日 2024年10月08日
高気圧酸素治療とは、専用の装置に入り、通常の大気よりも高い気圧環境の中で、高濃度の酸素を吸入して血液中に多量の酸素を溶け込ませ、体のすみずみまで酸素がいきわたるようにする治療法です。当院では、2024 年6月よりこの治療を開始しました(第一種装置)。
1回の治療は約90分です。患者さんが装置の中に入ったあと、10~15分かけて徐々に装置中の圧力を上げていき、2気圧(大気圧の2倍の圧力)になったところで60分間装置の中でお過ごしいただき、その後10~15分かけて圧力を下げていきます。装置の中では、好きな音楽を聴いたり寝返りをうったりすることができ、リラックスして治療を受けることができます。また、気圧の変化によって耳の痛みを感じる場合は、耳抜きをします。このような治療を1日1回、疾患や治療経過により10回または30回実施します。高濃度の酸素を高気圧環境で使用しますので、カイロなど火花の散る可能性のある物品の持ち込みは厳禁です。
当院ではこれまでに骨髄炎、放射線障害、急性末梢血管障害などの患者さんに対して治療を行いました。他にも、突発性難聴や難治性皮膚潰瘍、重症軟部組織感染症なども治療適応となります(表1)。治療については、かかりつけ医を通じて該当疾患の診療科へご相談ください。
【お問い合わせ】MEセンター TEL:0853-20-2489