公開日 2024年11月28日
がんには、胃がんや肺がんなどの一般的ながんのほか、骨肉腫に代表されるような内臓以外の組織から発生するがんもあります。これらの原発性悪性腫瘍は発生頻度が非常に低く、薬物療法や手術方法も特殊であるため、治療には高度な専門知識が求められます。また、骨肉腫は整形外科で治療を行いますが、脂肪や筋肉などの軟部組織に発生する肉腫(軟部肉腫)は体のどの部位にも現れるため、整形外科だけでなく他の診療科や多職種との連携が非常に重要です。
そこで、肉腫をはじめとする希少がんの患者さんが、診断から緩和ケアを含む治療までを安心して受けられるように、このたび「肉腫・希少がんセンター」を開設いたしました。病理診断の結果をもとに、センターを構成する多診療科・多職種のスタッフが合同で治療方針を検討・決定し、担当診療科が具体的な治療を進められる体制を整えました。
センター長の山本宗一郎准教授は、整形外科の骨軟部腫瘍専門医として診療に従事しており、パリパラリンピック車椅子テニスダブルス銀メダリストの三木拓也選手が骨肉腫を発症した際には、主治医として治療を行いました。現在も定期検査や、テニスをするにあたっての医療的なアドバイスを行っています。
今後、肉腫を中心とした希少がんの診療を病院全体で推進し、患者さんにより良い医療を提供できるよう努めてまいります。
山本宗一郎センター長と三木選手
【お問い合わせ先】肉腫・希少がんセンター TEL:0853-20-2242