※各部署の情報は2025年7月1日現在です。
センター長 坂本 達則 教授
顔面・頭蓋底領域の複雑な病態に対し、複数の診療科が連携して質の高い治療を提供します
頭蓋底は、脳と顔面をつなぐ重要な構造であり、脳神経や血管が密集する繊細で複雑な領域です。この領域に発生する疾患は、外傷、腫瘍、奇形など多岐にわたり、しばしば複数領域の専門知識と高度な手術技術を要します。
当センターでは、耳鼻咽喉科・頭頸部外科、脳神経外科、歯科口腔外科、形成外科、眼科を中心に、診療科の枠を超えて連携し、頭蓋底骨折、眼窩骨折、顔面骨折などの外傷や、トルコ鞍・前頭蓋底・鼻副鼻腔・眼窩・側頭下窩に生じる腫瘍、髄液漏、外鼻変形などの疾患に対応しています。
患者さんの紹介に際しては、関連するいずれかの診療科へご連絡いただければ、当センターが必要に応じて包括的に対応いたします。
当センターでは、開頭術、経鼻内視鏡手術、顔面や口腔内からの切開など、多様なアプローチを組み合わせて、患者さんごとに最適な手術方法を選択しています。術中CT、ナビゲーションシステム、神経モニタリングなど先進的な手術支援技術を積極的に用いることで、精度の高い手術を実現し、術中の判断や安全性向上に役立てています。
嗅覚や視覚といった QOLに直結する機能の維持・改善にも力を入れており、術前後の評価を丁寧に行っています。
また、継続的に高度な医療を提供するために、医学部学生への頭蓋底解剖教育、3D手術見学システムの整備、関連診療科による横断的な卒後教育にも注力し、次世代の専門医育成にも取り組んでいます。
術中コーンビームCT、ナビゲーションシステム、内視鏡システム
交通外傷による顔面・頭蓋底骨折、整復後