島根大学医学部附属病院

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循環器内科

※各部署の情報は2025年7月1日現在です。

循環器内科_田邊先生

診療科長 田邊 一明 教授

循環器病の克服に取り組んでいます

 

 

 

診療内容と特徴

<虚血性心疾患>
 当番医がホットライン用携帯電話に直接対応し、急性冠症候群を 24 時間迅速に受け入れる体制ができています。インターベンション治療学会専門医 4 名、認定医 3 名が在籍し、緊急カテーテル治療においても高度で安全な治療を提供しています。脂質異常症などの二次予防にも積極的に取り組んでいます。

<不整脈>
 ペースメーカや植込み型除細動器、両心室ペーシング等のディバイス植え込み、心房細動や心房粗動、心房頻拍、発作性上室頻拍、心室頻拍に対するカテーテルアブレーションを行っています。2025 年 5 月から不整脈専門医を迎え、より高度な治療に取り組んでいきます。

<弁膜症>
 弁膜症に対するカテーテル治療として、大動脈弁狭窄症には2018 年 4 月から経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)を開始し、 2024 年は年間 49 例に実施しました。2023 年 3 月より僧帽弁閉鎖不全症に対して、経皮的僧帽弁接合不全修復術(MitraClip)を実施しています。外科手術のリスクが高い、特に高齢者に対する新しい治療法に院内横断的なハートチームで取り組んでいます。

<心不全> 
 急性期治療から退院後の再入院予防まで一貫した管理に取り組んでいます。2024 年 2 月に補助循環用ポンプカテーテルIMPELLA の実施施設に認定され、心原性ショック等の薬物療法抵抗性の急性心不全に対して適用しています。
 トランスサイレチン型心アミロイドーシス症例に対する治療薬・ビンダケル導入施設として県内から広く紹介患者を受け、心筋生検も含めて適切な診断を行い、治療導入に結びつけています。
 毎週水曜日に入院中の心不全患者を対象に多職種による心不全カンファレンスを開催しています。心不全患者の情報共有、問題点の抽出・解決に向けての具体的な方針決定(緩和やアドバンス・ケア・プラニングを含め)について意見を出し合って検討しています。それをもとに、1)退院後の地域での療養、生活支援において連携体制の構築、2)心不全治療と仕事の両立支援に取り組んでいます。

<成人先天性心疾患>
 先天性心疾患の 90%以上が成人となる時代です。1980 年から 90 年代に外科手術を受けた中等度から重度の先天性心疾患をもつ患者が 30 ~ 40 歳代を迎える時代となり、再介入が必要となってきています。心不全、不整脈あるいは肺高血圧に対する新たな薬物療法の導入、カテーテル治療の導入など、大きく進歩した医療を提供する機会も増えています。
 当科では成人先天性心疾患(ACHD)専門外来を開設し、小児科からの移行を受け入れています。また定期的に ACHD カンファレンスを行い、治療方針の決定を行っています。
 2025 年から経皮的心房中隔欠損(ASD)および動脈管開存(PDA)閉鎖術の実施施設に認定されました。

<脳卒中・心臓病等総合支援センター>
 2025 年(令和 7 年)度、脳卒中・心臓病等総合支援センターモデル事業に採択され、院内に脳卒中・心臓病等総合支援センターを設置します。院内関係部署、また各医療圏の中核病院や地域と連携し、島根県民を脳卒中や心臓病から守るために活動していきます。