センター長 内尾 祐司 教授
再生医療とは体外で培養した幹細胞等を患者さんの体内に移植し損傷した臓器や組織を再生させ、人体機能を回復させる医療です。
再生医療センターのミッションは、①島根県の患者さんに安全・有効・迅速に再生医療を提供する。②再生医療を発展させ有効な治療法の確立、患者さん・ご家族のQOL/ADL の向上、医療費や社会福祉費の負担軽減に貢献する。③再生医療の診療ならびに研究を通じて、医師、技術者、研究者のトレーニング及び学生教育といった人材養成に寄与する。④地域の企業、公共団体の研究施設と共同研究を行うことで、地域産業の発展につなげることにあります。
業務は、①再生医療等に用いる特定細胞加工物の製造及び再生医療等提供機関への提供、②再生医療等の提供計画に関する助言、③再生医療等に関する届出業務、④再生医療等の管理、⑤再生医療の診療および研究の支援などを行っています。
1)整形外科関節軟骨欠損に対する自家軟骨細胞移植
1996 年に日本で初めて自家軟骨細胞培養移植術を66 例行い、培養軟骨ジャックは27 人に実施しており順調な臨床成績を得ています。
2)低ホスファターゼ症に対する骨髄移植併用同種間葉系幹細胞移植
骨がなくなる低ホスファターゼ症3 名に骨を作る細胞である間葉系幹細胞を移植することで骨を再生させることに成功しました。
3)難治性急性GVHD に対する間葉系幹細胞
これまで、成人と小児を合わせて12 例に実施しており、一定の効果を認めています。
4)超高純度間葉系幹細胞(REC)を活用した医師主導治験の実施状況
重症低ホスファターゼ症小児患者を対象とした医師主導治験を行っています。