診療科長 内尾 祐司 教授
地域のニーズに応える一般的な医療はもちろんのこと、地方においても先進的で専門性の高い医療を提供します。
当科では運動時に発生したスポーツ外傷・障害、脊椎脊髄疾患、変形性関節症、関節リウマチ、骨軟部腫瘍など、多岐にわたる運動器疾患を対象とし、各領域の専門医が対応し患者さんの状態に応じた適切な治療法を提供します。主な対象疾患は膝関節靭帯損傷、半月板損傷、軟骨損傷、変形性膝関節症、椎間板ヘルニア、脊髄症、神経根症、後縦靭帯骨化症、腰部脊柱管狭窄症、肩腱板損傷、変形性肘関節症、野球肘、手根管症候群、肘部管症候群、変形性股関節症、発育性股関節形成不全症、足関節靭帯損傷、一般的な骨折、脱臼といった四肢外傷です。これらの疾患に対し当科で行う主な手術は、前十字/ 後十字靭帯再建術、半月板縫合術、骨軟骨柱移植術、人工膝関節置換術、内視鏡下椎間板ヘルニア切除術、椎弓形成術、関節鏡視下腱板修復術、神経剥離術、人工股関節全置換術、マイクロサージャリーなどがあります。
地域に根ざす病院として骨折や四肢外傷といった一般的な整形外科疾患に対する治療を担う一方で、日本整形外科学会専門医14 名のほか、日本脊椎脊髄病学会指導医、日本手外科学会専門医、人工関節学会認定医が在籍し、大学病院として専門性の高い診断と治療を行っています。膝関節や肩・肘関節に生じるスポーツ外傷・障害に対しては関節鏡を用いた低侵襲手術を行い、リハビリテーションを実施することでよりよい身体状態での早期スポーツ復帰を目指しています。脊椎手術では顕微鏡や内視鏡を用いた低侵襲手術を積極的に導入し、人工関節手術では手術用ナビゲーションシステムやロボティックアーム支援手術の導入及び最小侵襲手術の習得によって術後の入院期間の短縮、早期の社会復帰が可能となっています。また、高度 / 先進医療として自家骨を用いた骨スクリューによる骨接合術、自家培養軟骨移植術、同種半月板移植術など世界に先駆けた治療法の開発、実用化を進めています。