先進医療管理について

先進医療とは

先進医療とは、公的医療保険の対象にはなっていないものの、将来的な保険導入のための評価を行うものとして厚生労働大臣が定める「高度の医療技術を用いた療養」に該当する、先進的な診断法や治療法です。
先進医療は、有効性及び安全性を確保する観点から、医療技術ごとに一定の施設基準が設定されており、施設基準を満たす保険医療機関が届出することで、保険診療との併用が可能となります。

先進医療の費用

先進医療を受けた時の費用は、次のように取り扱われ、患者さんは一般の保険診療の場合と比べて、「先進医療に係る費用」を多く負担することになります。
【1】「先進医療に係る費用」は、患者さんが全額自己負担することになります。「先進医療に係る費用」は、医療の種類や病院によって異なります。
【2】「先進医療に係る費用」以外の、通常の治療と共通する部分(診察・検査・投薬・入院料等)の費用は、一般の保険診療と同様に扱われます。つまり、一般保険診療と共通する部分は保険給付されるため、各健康保険制度における一部負担金(1割~3割)を支払うこととなります。

例:総医療費50万円、うち【1】先進医療に係る費用が10万円、

   【2】保険給付分(通常の診療と共通する部分)が40万円だったケース

     (70歳未満の一般所得者の例)

          厚生労働省「先進医療の概要について」より改変 

【1】について、保険会社により先進医療特約が適用される場合があります。
※【2】について、医療費の一部負担(自己負担)割合の詳細については、厚生労働省のホームページをご覧ください。
※【2】について、健康保険給付の一部自己負担分については高額療養費制度が適用されます。

先進医療管理センターについて

当院では、「先進医療の実施状況を調査し、管理・監査を行うこと」を目的とする「先進医療管理センター」を設置しています。先進医療管理センターでは、専任医師による先進医療実施前チェック・事後モニタリングを通して、患者さんが安心して先進医療を受けられる体制づくりに努めています。

当院で実施している先進医療

実施診療科

先進医療技術

適応症

金額

眼科

ウイルスに起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速診断(PCR法)

豚脂様角膜後面沈着物若しくは眼圧上昇の症状を有する片眼性の前眼部疾患(ヘルペス性角膜内皮炎又はヘルペス性虹彩炎が疑われるものに限る。)又は網膜に壊死病巣を有する眼底疾患(急性網膜壊死、サイトメガロウイルス網膜炎又は進行性網膜外層壊死が疑われるものに限る。)

患者1人当たり

25,030円

眼科

細菌又は真菌に起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速診断(PCR法)

前房蓄膿、前房フィブリン、硝子体混濁又は網膜病変を有する眼内炎

患者1人当たり

22,140円

血液内科

小児科

多項目迅速ウイルスPCR法によるウイルス感染症の早期診断

ウイルス感染症が疑われるもの(造血幹細胞移植(自家骨髄移植、自家末梢血幹細胞移植、同種骨髄移植、同種末梢血幹細胞移植又は臍帯血移植に限る。)後の患者に係るものに限る。)

患者1人当たり

25,740円

肝・胆・膵外科

S-1内服投与並びにパクリタキセル静脈内及び腹腔内投与の併用療法

膵臓がん(遠隔転移しておらず、かつ、腹膜転移を伴うものに限る。)

投与1回につき

13,756円

眼科 ハイパードライヒト乾燥羊膜を用いた外科的再建術 再発翼状片(増殖組織が角膜輪部を超えるものに限る。) 患者1人当たり
20,000円

※院内、診療科の状況、または患者さんの状況等により、ご希望の先進医療を実施できない場合がございます。ご了承ください。