診療科長 竹谷 健 教授
~一人のこどものために、今できることを、
そして将来の幸せのために~
専門性の高い病気の診断および治療のみでなく、子どもたちとご家族の精神的支援も含めて全人格的医療を心がけています。
小児科の専門医だけでなく新生児や神経、循環器、内分泌、小児がんなどの専門分野に卓越した医師が多数在籍し、専門分野の知識や経験を共有しながら、包括的な質の高い医療を目指して診療を行っています。また、外科などの他の診療科に通院および入院している子どもたちに対して、積極的に関わって、質の高い医療が提供出来ています。
病棟では長期入院となるお子さんも少なくないので、小児医療センター内に院内学級(小学校、中学校)を併設しており、未就学児についても病棟保育士がケアする体制をとっています。また、子どもにやさしい医療環境を支援するチャイルドライフスペシャリストが、子どもの心理社会的ニーズに応えるために活動します。
◆対象疾患
● 新生児(早産児、低出生体重児など)、先天奇形症候群
● 先天性心疾患、不整脈、重症川崎病
● てんかん、神経筋疾患
● 内分泌疾患、先天代謝異常症、骨系統疾患
● アレルギー疾患:食物アレルギー、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎/ 結膜炎、好酸球性胃腸炎
● 血液疾患(血友病、貧血、血小板減少)
● 小児がん:白血病、脳腫瘍、神経芽腫
● 免疫疾患:炎症性腸疾患、若年性特発性関節炎、ネフローゼ症候群
● 遺伝性疾患を含めた希少難病
◆主な治療
先天性心疾患に対するカテーテル治療
小児血液腫瘍疾患における造血幹細胞移植
長時間ビデオ脳波検査による正確なてんかん診断
食物アレルギーに対する経口負荷試験、経口免疫療法
◆実施している高度先進医療・治験
マルチプレックスPCR を用いた病原微生物の診断
重症低ホスファターゼ症に対する高純度間葉系幹細胞移植
子どもたちの幅広い分野の疾患に対して入院診療を行っています。特に、早産児や病気を合併した新生児に対する集中治療、先天性心疾患に対する小児循環器外科と連携した診療、小児がんに対する化学療法や造血幹細胞移植、分子標的薬治療、外科療法、放射線治療といった集学的治療、正確な診断技術を用いたてんかんや食物アレルギーの診療などを他の診療科医師および多くのメディカルスタッフとともに協力して子どもたちにとって最善の治療を提供しています。
外来では、一般外来の他に、各専門外来(心臓外来、血液免疫腫瘍外来、内分泌・代謝外来、腎臓外来、神経外来、アレルギー外来、代謝遺伝外来、未熟児外来、予防接種外来)があり、各専門外来や他の診療科とも密接に連携しながら集学的な治療を行っています。