※各部署の情報は2026年9月1日現在です。

診療科長 山﨑 和裕 教授
生まれたばかりの新生児から100 歳前後の高齢者まで心臓および血管疾患の外科治療を担っています。
外科治療の利益・不利益を説明し、病気に対しての手術の可否・術式など、
患者さん・ご家族と一緒になって決定しています。
患者さん・ご家族の治療への希望を背負い、リスクの高い手術に取り組んでいます。
<診療案内>
心臓疾患に関しては、いわゆる狭心症・心筋梗塞といった虚血性心疾患や、大動脈弁狭窄症に代表される弁膜症を対象としております。
また、動脈疾患に対しては、大動脈瘤などの大動脈疾患、下肢虚血を中心とした末梢動脈疾患など、心臓から動脈に至るまで血液が流れる部位の異常に対し、外科的治療を必要とする疾患の診療を行ってまいりました。
ご存じのように、島根県は全国有数の高齢化率を有する県であり、これに伴い、診療対象となる患者さんの年齢も年々上昇しています。特に、大動脈疾患や末梢動脈疾患は著しく増加しており、この変化に対応するため、「血管総合診療センター」を新たに立ち上げ、当科(心臓血管外科)と協働しながら診療を行っております。
また、大学病院という特性上、多くの合併症を有する複雑な症例も多く、一つの疾患に限らず、弁膜症と虚血性心疾患など、複数の病態に対する同時手術が必要となる場面も増加しています。そのため、疾患の重症度に加え、患者さんの背景を総合的に評価し、より安全で低侵襲な治療を積極的に検討しております。
<特徴>
虚血性心疾患に対する治療である冠動脈バイパス術では、人工心肺を使用せず、自己心の拍動下で冠動脈吻合を行うオフポンプ冠動脈バイパス手術(OPCAB)を基本術式としており、高度な技術により短時間で低侵襲な治療を実現しています。
弁膜症の複雑症例や再手術症例に対しては、人工弁の縫合結紮を必要としないスーチャーレス(sutureless)弁を使用するなど、手術時間の短縮に努めています。
さらに、超高齢者など全身麻酔下での開心術が困難な患者さんに対しては、循環器内科と共同で、カテーテルによる大動脈弁人工弁植込み術(TAVI)を実施しています。
大動脈瘤に対しては、人工血管置換術を基本治療として行っていますが、患者さんの全身状態や血管の形態に応じて、より身体的負担の少ないカテーテル治療であるステントグラフト内挿術(TEVAR・EVAR)を、血管総合診療センターと連携しながら適切に選択しています。
また、すべての疾患において、緊急手術を要する患者さんに対しては、積極的に緊急手術を実施しています。診療に携わる医師一同、患者さんの不安をできる限り軽減できるよう、丁寧で安全な医療の提供を心がけています。
