センター長 山﨑 修 教授
島根県の患者さんや医療従事者の皆様が皮膚がんで困らないように、
組織横断的に多職種連携で皮膚がんに関する高度で安全な医療を提供します。
2023 年6 月1 日より皮膚がん治療センターが開設されました。皮膚科、形成外科、放射線治療科、腫瘍内科、麻酔科、病理診断科、緩和ケアセンター、ゲノム医療センター、薬剤部、看護部門(がん看護や外来やリンパ浮腫外来など)、がん相談支援センターを含めた組織横断的に多職種で連携して、より良い皮膚がん治療を提供しています。
皮膚がんは基底細胞癌、有棘細胞癌、メラノーマ、乳房外パジェット病、血管肉腫など多彩です。10 万人あたり20 人程度の頻度で稀少がんですが、近年急速に増加傾向にあります。
進行期の治療はメラノーマをはじめ、免疫チェックポイント阻害薬や分子標的薬のがん薬物療法の進歩が目覚ましく、がんゲノム医療も選択肢です。単なる外科的治療だけではなく、放射線療法や薬物療法による集学的治療を含めたマネージメントが必要になります。高齢者も多く、個々の症例に応じて、相談しながら治療を選択します。また早期から緩和ケア(がん看護外来)が介入し、患者さんに寄り添って治療を進めています。さらに終末期では、地域の関連病院や在宅医療と連携しています。
症例レジストリーの拠点となり、他施設と共同研究し、教育や研究の向上と次世代の皮膚がん専門スタッフの育成を目指すことも目的としています。今後ともご指導ご鞭撻を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。