島根大学医学部附属病院

TEL 0853-23-2111(代表)
〒693-8501 島根県出雲市塩冶町89-1
ご寄付のお願い English Português 時間外・
救急
診療科一覧から探す 身体の部位から探す

守りたい!夏時期の子どもの肌

夏休みやイベントなど、楽しいことがいっぱいの夏。子どもたちは自然の中で思い切り遊びたくなる季節ですが、夏の強い紫外線には危険がいっぱいです。肌がデリケートな子どもたちには、どんな日焼け対策をすればよいのでしょうか?
皮膚科教授の山﨑先生に話を聞きました。

 

 子どもの頃、夏になると真っ黒に日焼けするほど外遊びをしたり、海水浴でサンオイルを塗って全身で太陽を浴びたりした記憶はありませんか?昔は日光に当たることは健康に良いとされていましたし、「天気の良い日は日光浴をしましょう」と母子健康手帳にも書かれていました。日光に当たらないとビタミンD不足で骨がもろくなるなんて話もありましたね。(実際は、日光に当たらないことでビタミンD不足になることはほとんどありません。)そんな時代から考えると、子どもの紫外線対策というのはあまりピンと来ないかもしれません。しかし、昔に比べると紫外線の量は大幅に増加し、今後も増加傾向にあると考えられているため、しっかり対策をすることが大切です。

 では紫外線に当たると何が良くないのでしょうか?代表的なリスクとしては、日焼けなど皮膚の急性障害や、免疫力の低下(免疫抑制)、シワ・シミ・光老化といった慢性障害、皮膚がん、光線過敏症などが挙げられます。ビタミンDを合成するなどの良い点もありますが、圧倒的に悪い点のほうが多いため紫外線対策が必要なのです。
さらに、人は10代後半までに一生に浴びる紫外線の半分近くを浴びると言われ、また子どもは紫外線に対する感受性が非常に強いため、子どものうちから対策をすることが重要です。今すぐにはリスクが目に見えなくても、紫外線を浴びた分だけ年齢とともに障害が出てきます。サッカーや野球など屋外でスポーツをする時や海やプールで遊ぶ時は、できるだけ帽子やラッシュガードなどを着る、肌を露出している部分にはしっかり日焼け止めを塗るといった対策をしっかり行って、子どもたちの肌を紫外線から守りましょう。

大人用の日焼け止めはお子さんによってはかぶれることもあるので、できるだけ子ども用の日焼け止めを使用しましょう。

日焼け止めのSPF・PAとは?

紫外線にはUV-A(紫外線A波)、UV-B(紫外線B波)があり、UV-Aはシワやたるみを引き起こし、UV-Bは肌が赤くなるなど表皮にダメージを与えます。

  • SPF 1~50で表示され、数値が大きいほどUV-Bに対する防止効果が高い。
  • PA  「+」「++」「+++」「++++」の4段階で表示され、+の数が多いほどUV-Aに対する防止効果が高い。

 

Q.普段の生活、例えば学校の登下校の時なども日焼け止めを塗ったほうがいいですか?

できれば塗ったほうが望ましいです。こまめに塗り直すことは難しくても、朝行く前に塗るだけでも違うと思いますよ。遠足や運動会など屋外活動がある時も塗ってあげるといいですね。

Q.子どもがアトピーですが、紫外線で悪化することはありますか?

アトピー性皮膚炎の治療の中には紫外線を使ったものもあるので一概に悪いとは言えませんが、個人差があるのでやはり紫外線予防はしたほうがいいですね。あと、アトピーのお子さんに限らずですが、日焼け止めを塗った日は、夜お風呂などで落とすようにしてください。

Q.旅行で沖縄に行くことがありますが、地域によって紫外線の量は違いますか?

例えば北海道と沖縄の紫外線の量は全く違います。気象庁HPの紫外線情報などを参考に、夏場に紫外線の強い地域に行く時は、子ども用の日焼け止めをこまめに塗ってしっかり対策してあげてください。

参考:国土交通省気象庁 [日最大UVインデックス(解析値)の年間数グラフ]
Q.日焼け止めは1年中塗ったほうがいい?

紫外線は1年中ありますが、冬は夏ほど紫外線が強くないですし、肌の露出も少ないのでそこまで神経質にならなくても大丈夫。6~9月はしっかり塗ったほうがいいでしょう。

 

答えてもらった先生

皮膚科 診療科長/教授
山﨑 修
専門分野は皮膚細菌感染症、皮膚悪性腫瘍。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、皮膚悪性腫瘍指導専門医。
「案外日焼けしていて、すみません。」

しろうさぎ77号より(2024年7月発行)

こどもの医療あるある 一覧